甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。



「僕がしてあげたいと思ってるから気にしなくていいよ」


「で、でも……!」


「じゃあ、ひとつ僕のお願い聞いてもらおうかな」


さらに強く……優しくギュッと抱きしめられた。


「今だけこうさせて」


ふたりっきりで、周りはとっても静か。


波の音に紛れて、自分の心臓の音が陽世くんに伝わらないといいな。


「ブレスレットって手錠みたいだね」


陽世くんが触れてくる体温が妙に甘い。


「これで叶琳ちゃんの心がつかまえられたらいいのに」


こんな状況でドキドキしないわけなくて――ピピッと右腕から音が鳴った。


わたしが陽世くんにドキドキしてる証拠。


「え、あっ……」

「いま僕のことだけ考えてくれてる?」


コクッとうなずくと。

陽世くんは少し黙り込んだまま。

< 132 / 180 >

この作品をシェア

pagetop