悪魔と私
「いやっ離してっていってるでしょ!?」
無駄な抵抗だと、分かっているけど、思いっきり兵士を突き飛ばした。
すると突然、私の掌から青白い光がほとばしり、兵士たちに向かって飛び、兵士たちは四、五メートルほど後ろに突き飛ばされた。
魔法だ。何で?
意識していないのに、魔法が発動したことは、今までで一度も無い。
女王と兵士たちはいきなりな出来事に、混乱していて、目を丸くしている。
(そうだ!逃げなきゃ!!)
私は兵士たちが入ってきた扉に向かう。
そこではっとしたのか、女王が叫んだ。
「何をしているの!?速く捕まえなさい!」
兵士たちははっとして追うが、アイルに扉を閉められ、兵士たちは勢い良く扉にぶつかってしまった。
「はあ、何やってるのよ…それより、目には目を、魔法には魔法を、だわ。さあ、魔法部隊に追跡させて!」
いつの間にか隣にいた女王の側近レオンは、敬礼すると「かしこまりました」と言って姿を消した。