悪魔と私


自分の姿を見たルーゼは、驚きのあまり、大声で叫んだ(テレパシーだから、クロードにしか聞こえない)。


クロードは耳を塞いだが、テレパシーは頭に直接響いてくるので、意味が無かった。


〔何で、人間になってるんですか!?〕


そこには、もとの緑と紫のヘビは無く、一人の少年が立っていた。


年は15才ぐらいだろうか。



紫の髪、


碧の瞳、


特徴はヘビの時といたって変わらない。(?)



「ヘビだと喋れないだろ?あと、テレパシーやめろって。喋ってみろよ」


あきれてルーゼを見る。


「あ、あー…わあ…!」


初めて『喋る』ということにチャレンジしたルーゼは、初めての感覚に、目を丸くして驚いた。


「どうだ?感謝しろよ?」


「はい……っじゃなくて、元に戻して下さいー!!」


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