意地悪王子には騙されない。
第四話
真優「……あおくん」


スカートの裾をぎゅっと握りしめる。叶わないとわかっている。だけど気持ちが逃げてくれるはずがなくて、苦しいのは嫌いだ。

だから……自分から、微笑んでそう言う。


真優「私、あおくんが好きだよ」

蒼人「……マジ?」

真優「うん……華恋ちゃんのこと好きなの、こんな私じゃだめなのも知ってるけど……好き……」

蒼人「……そっか、ありがとう。でもごめん」

真優「うん、わかってた……聞いてくれて……ありがとう」
(あれ、泣きたくないのに……言えたから、いいのに……)


涙が込み上げてきて、立ち止まってしまう真優。

どうしたらいいかわからずに、蒼人は焦る。


李音「俺の真優泣かせるとか、アンタサイテー」

すると後ろから李音が現れて、真優をぎゅっと抱きしめた。


李音「ま〜ちゃん、よく頑張ったね、偉い偉い」


そう言いながら、自分の気持ちなんて無視して頭を優しく撫でた。


李音「これで……ま〜ちゃんは僕のもんになれるね」

蒼人「……真優、ごめんな」

真優「あおくんはっ……悪くない……」

李音「じゃあま〜ちゃん、今日はおサボりしよっか」

真優「へ?」


李音は真優をお姫様抱っこして、歩いて行ってしまった。


蒼人(……)


まさか、自分でも告白してしまうだなんて思ってなかった真優。


李音の黒い車に乗り込んで……顔を真っ赤にしていた。


真優「私……もうあおくんと喋れないっ……!!」

李音「いいじゃん、僕と生きてくんだから」

真優「よくない!私、学校をサボるような人とは嫌だよ……!!」

李音「サボらなければ僕でも良いの?」

真優「そう言うわけじゃないけどっ……」

李音「僕、ま〜ちゃんのこと好きだよ?結婚したいぐらい」

真優「嘘言わないで……!」
(勘違いさせて、何が楽しいんだか……!!)

李音「嘘じゃないよ?ほら」


< 11 / 48 >

この作品をシェア

pagetop