【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
もっとも、そのことだけが没落の理由ではない。
途中までは聖女自身が爵位を受け継いでいたこの家も、代替わりにつれ男子が後を継ぐようになったのだが……彼らは国から与えられた領地より得る収入を正しく扱うことができなかった。
聖女たちも、自分達の功績で日々の糧を得ているというのに自堕落な生活を送る男どもに愛想をつかし、聖女としての修練を怠るようになる。やがて、以前のように大きな力を持つ聖女は現れなくなり、民達からの大きな非難にも晒されるようになった。
元は公爵家としての地位を持っていた家格も下げられ、今では元々持っていた領地の四分の一程度を辛うじて維持している状態である。
それでもまだ、多少の力が残っているだけましではある。この国に聖女の加護があるというデモンストレーション位には使えるからだ。聖女のいる国に手を掛ければ、神罰が下る……そんなハッタリなどでも使えるものは何でも使って国というものは、隣国との平和を守らなければならない。
取り潰すことは出来ず、かといって民衆の非難も無視はできず、国が扱いに困りながらも存続させているというのが今のこのフィースバーク侯爵家の現状なのであった……。
途中までは聖女自身が爵位を受け継いでいたこの家も、代替わりにつれ男子が後を継ぐようになったのだが……彼らは国から与えられた領地より得る収入を正しく扱うことができなかった。
聖女たちも、自分達の功績で日々の糧を得ているというのに自堕落な生活を送る男どもに愛想をつかし、聖女としての修練を怠るようになる。やがて、以前のように大きな力を持つ聖女は現れなくなり、民達からの大きな非難にも晒されるようになった。
元は公爵家としての地位を持っていた家格も下げられ、今では元々持っていた領地の四分の一程度を辛うじて維持している状態である。
それでもまだ、多少の力が残っているだけましではある。この国に聖女の加護があるというデモンストレーション位には使えるからだ。聖女のいる国に手を掛ければ、神罰が下る……そんなハッタリなどでも使えるものは何でも使って国というものは、隣国との平和を守らなければならない。
取り潰すことは出来ず、かといって民衆の非難も無視はできず、国が扱いに困りながらも存続させているというのが今のこのフィースバーク侯爵家の現状なのであった……。