マフィアな彼らに御用心
「香さんとお呼び致しても構いませんか?」

爽やかイケメンに言われたらダメだとは言えないじゃない!
気になるのが着物を着ているんですが…
勝手なイメージなんだけど
『極道=ボスは着物 』
って勝手に頭の中で反応している。
ボス…叔父さんなんだよね?
何度思ってもあり得ない!!
お母さんに対してもだけど、私にもそんな風には見えなかった。
本当に農家の人みたいで…

「ボスは本宅の方へ戻られましたので、何かありましたら私が対応させて頂きますね」

「あっ、はい」

長い迷路みたいな廊下を通り、案内された場所は、一番奥らしき所の部屋。
瓦屋ねの家にしては、珍しい洋間。
中はさほど広くはないが、ベッドと机とドレッサーを置いてあっても狭くは感じない。

「こちらの部屋をお使いください」

「ありがとうございます」

「私は少し離れますが、冷たいものでも用意させましょう、その後他の部屋をご案内致しますね」

深々頭を下げてはなれていかれました。
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