水と油の私達
「だってどうせ私を見てくれないんだもん。誰か1人くらい、私を見てよ。“マナ”でも、“銀狼の元姫”でもない青原由乃を!!」



苦痛に叫ぶ由乃ちゃん。

見ていられなくなって気づいたら抱き締めてた。




「なに?マナがそんなに欲しい?」

「そんなんじゃない。マナでも銀狼の元姫でもない青原由乃ちゃんが欲しいんだ!」

「そんなのウソでしょ!!ウソだよ、ウソ…」

「うそじゃない。俺は、由乃ちゃんを裏切らない。青原由乃ちゃんを好きでいる。」

「本当に...?」

「うん、本当」

「本当?」

「うん」




そう言って頷けば由乃ちゃんは抱きついてきた。

はっ!?

今さらになってこの状況を理解する。
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