水と油の私達

side薪(しん)回想

「お待たせ!」



紅茶とコーヒーを持って部屋に入るとベッドに横になっている由乃ちゃんがいた。

疲れたのかな?

たくさん泣いてたし...

...それだけ結城のことが好きだったんだよな。

心がモヤっとした?

ヤキモチ...?

こんなところでヤキモチ焼くなんてな。

そんなこと言ったら由乃ちゃんはきっと、
「好きなんだから仕方ないよ」って、言うんだろうな。

由乃ちゃん由乃ちゃんって、俺まじで由乃ちゃんのこと好きだよな。 

由乃ちゃんと逢ったのは高校1年生の冬だった。

誰もいない空き教室で泣いていたんだ。
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