夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
すっと先に身体を引いたのはランスロットだった。彼女は、気まずそうにすぐに視線を逸らした。
「俺が好きなのは、今、目の前にいる君だ。だから、君が悲しい顔をしていると、俺はどうしたらいいかがわからなくなる。君には、いつでも笑っていて欲しいんだ」
「ランスロット様は、私の記憶が戻らなくても、それでもいいとおっしゃるんですか? それでも私のことを好きだと言ってくださるのですか?」
「ああ、好きだ。シャーリーという女性は、こんな俺にさえ優しい。いつも根気よく、俺に付き合ってくれる。俺は、シャーリーが近くにいてくれるだけで嬉しい。あとは……」
「もう、いいです。ランスロット様の気持ちは、充分に伝わりましたから」
面と向かって自分の良いところを声に出されてしまうと、恥ずかしさが込み上げてくる。シャーリーの顔は火照っていた。
「シャーリー。君は君のままでいいんだ。そして、君さえ良ければ、これからも俺の妻でいて欲しいのだが……」
「結婚した記憶はありませんが。できれば私も、ランスロット様のお側にいたいです」
「時間はたくさんあるから……」
シャーリーは、目の奥から込み上げてきそうになる涙をこらえながら「はい」と小さく呟いた。
馬車が止まると、ランスロットはシャーリーを抱きかかえて降りようとしたため、彼女は慌ててそれを制した。
「俺が好きなのは、今、目の前にいる君だ。だから、君が悲しい顔をしていると、俺はどうしたらいいかがわからなくなる。君には、いつでも笑っていて欲しいんだ」
「ランスロット様は、私の記憶が戻らなくても、それでもいいとおっしゃるんですか? それでも私のことを好きだと言ってくださるのですか?」
「ああ、好きだ。シャーリーという女性は、こんな俺にさえ優しい。いつも根気よく、俺に付き合ってくれる。俺は、シャーリーが近くにいてくれるだけで嬉しい。あとは……」
「もう、いいです。ランスロット様の気持ちは、充分に伝わりましたから」
面と向かって自分の良いところを声に出されてしまうと、恥ずかしさが込み上げてくる。シャーリーの顔は火照っていた。
「シャーリー。君は君のままでいいんだ。そして、君さえ良ければ、これからも俺の妻でいて欲しいのだが……」
「結婚した記憶はありませんが。できれば私も、ランスロット様のお側にいたいです」
「時間はたくさんあるから……」
シャーリーは、目の奥から込み上げてきそうになる涙をこらえながら「はい」と小さく呟いた。
馬車が止まると、ランスロットはシャーリーを抱きかかえて降りようとしたため、彼女は慌ててそれを制した。