幼馴染みの鍵が開いた瞬間から溺愛が止まらない
 
 そういうと、葉月にもすまないね、と言っていなくなった。
 「相変わらず、爽やかねー。まぁ、緑、早まらないのよ。何年かけてたの、幼馴染くん。」
 「……ありがとう葉月。また、連絡する。」

 「どちらにしろ報告を待ってる。」
 葉月に笑顔で返し、席を離れた。
 
 午後に入り、月末の週末ということもあり、忙しくてすっかり、奏ちゃんに連絡するのを忘れて夜になった。

 「当日朝になってしまったし、今日はここでいい?」
 
 木下さんに連れてこられたのは、こぢんまりした居酒屋。
 いかにも、仕事帰りという感じ。デートには見えないかも。見られてもこれなら大丈夫。

 「連絡するの遅くなりすみませんでした。昨日寝てしまって。」
 ビールを乾杯して飲むと、頭を下げた。
  
 「いや、いいよ。僕的には、こういうものが食べたかったし、ラッキーだよ。」
 いつも、そう言ってさりげなくフォローするのがうまい。
 こういうところ、本当にいい人だなと思う。

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