「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
 本番前の最後の示し合わせでもしていたに違いない。

 とりあえず、名乗ってから招いてもらった礼を述べた。

 彼女たちも順番に名乗り、席についた。

 意外だったのは、わたしの分のスイーツと紅茶をちゃんと準備してくれていることである。

 侍女がポットから紅茶を注いでくれた。

 食器類はすべて銀製。これも、どこもおなじである。

 毒の混入を阻止する為の慣習。

 ガンドルフィ公爵令嬢は、控えめに表現しても美しすぎる。お姉様同様、顔の造形も化粧も衣裳も振る舞いもすべて派手である。

 サラッサラの長い金髪が、陽光を受けてキラキラしている。

 それにくらべ、わたしは不吉きわまりない短い黒髪に、顔の造形は地味すぎる。化粧はフィオレにお願いして最低限してもらった程度だし、衣裳にいたっては着古した時代遅れのドレス。

 おなじ女性だとは言い難い。

 案の定、ご令嬢たちは見た目から攻めてきた。

 頭の先から胸元まで、ジロジロと観察している。
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