すれ違いのone-sided love
この中性的な美少女、青山リナは、僕の中学時代の彼女である。

彼女といっても、恋人同士らしいことなど何もなかったのだが。

もし、再会したら、きっと気まずいだろうと思っていたが、どうやら相手は全く気まずさは感じていないようだ。

「青山も、これから塾行くのか?」

昔の僕ならば、全く感じなかったときめきを、今は必死で隠しながら問いかける。

「ううん。ヨガスタジオに行くんだ」

そう言えば、昔から青山はヨガが趣味だった。

「園田、元気そうでよかった。じゃあね」

彼女はそう言って微笑むと、また歩き出した。

「青山…!」
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