すれ違いのone-sided love
「園田、ごめん。私、そろそろ行かないと…」

「あ…俺こそごめん。あとでメッセージするよ」

そう言うと、青山は微笑んで、

「うん。じゃあね」

今度こそ、足早に去っていった。


昔、あれほど酷い態度をとった僕なのに、彼女は怨み節を言うこともなく、連絡先交換したいなどという、僕の身勝手にも応じてくれた。

器の大きさのようなものを感じる。

塾に居ても、帰宅しても、何故か青山のことばかり考えてしまう。
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