私の気持ちを思い知れ
頭の奥で鋭い痛みが走ったからだ。
しかしこのままにしているわけにはいかないと思い、それを無視して彼女に呼びかける。
「おい、秋月!秋月!!
智夏、智夏!しっかりしろ!」
体を揺さぶって、激しく呼びかけるとようやく彼女は、目を開けた。
「あ…」
小さく漏れたその声は、とても弱々しかった。
俺はそんな彼女を思わず抱き寄せる。
「大丈夫か?
何があった?」
「…れ…ん…?」
意識を取り戻しつつある秋月は、俺とは別の男の名前を呼んだ。
それがちょっと悔しかった。
「ちなつ!」
再度彼女に呼びかける。
するとゆっくりと目を開けてくれる彼女に、俺は安心をする。
「智夏!」
完全に目が開いた彼女に俺はもう一度秋月の名前を呼んでみた。
下の名前で呼んだ方が、俺の呼びかけに反応してくれたから。