私の気持ちを思い知れ
「あれ・・・」
ようやく意識が戻った秋月は、今起きている状況を把握しようと辺りをキョロキョロ見渡す。
「どうして…氷室蒼真がここにいるの」
フルネームで訊いてくる彼女に、少しびっくりした。
俺じゃなくて、れんとか言うヤツに来てほしかったのかよ…。
俺は無意識に秋月、いや智夏にムカついてしまう。
「用具室が使われた形跡があったって聞いて、様子を見に来たんだ。
そしたら…秋月が、いや智夏がいたんだ。
なぁ、何があったんだよ」
俺はなんとなく続けて彼女の下の名前を使った。
そして状況を完全に理解したのか、抱き寄せていた彼女は俺の元から離れてしまう。
「別に…。
ちょっと迷っただけです」
一瞬で不機嫌になった彼女は、俺と距離を取り、背中を向ける。