乳がん一年生

職場への説明

入院、治療となるとさすがに仕事をすることはできません。
当然、お休みをもらう必要があるため、上司への報告が必須となります。
まずは簡単に、私の職場の説明から。
もちろん詳しく書くことはできませんが、ひとつの商品をお届けするために複数の作業を分担して実施している100人規模の部署に属しています。
ボスがいて、その下に数名の管理者がいて……という並びの中、私はひとつのチームリーダとして数名の部下を抱えている立場となります。
最初は年末、がんと言われたその日に直属の管理者へその旨を報告しました。
この時点では「人間ドックで精密検査をするように言われ、検査をしたら乳がんとわかりました。これから手術に向けて転移がないか、どのくらい進行しているかを調べていくことになるので、その時には有休を取得させてください。そして、手術の段階になったときには長期のお休みを取らせてください」といった、今現在伝えられることの全てをお話しし、ボスとその他の管理者には彼女から話してもらうことになりました。
複数いる管理者の内、女性はこの方だけだったので、そういった点では彼女が直属の上司で話しやすかったなあと思います。
今後も病院へ行って説明を受けるたびに、その時点でわかっていることを細かく伝え、業務のフォローについても共有していくことができました。

次は年明け。私の部署の運営(業務量等を確認しながら、作業分担の体制等を考える担当)をメインで実施している人にも年末の管理者へ伝えた内容と同様のことを伝えました。
一応チームを持っている立場上、体制を考える担当には伝えておく必要があると考えたからです。
ここにしっかりと伝えることで、私が休む前に何をしておくべきなのかということの意識合わせもすることができたので、時期尚早かなと思ってはいましたが、結果的には早めに話しておいてよかったです。
そして、チームメンバーへは1月中旬の造影エコーが中止になった頃に話しました。
この時点で転移がないため手術日程も変更がないということがわかっていたからです。
メンバーへは病状の説明はせず、「病気が見つかり、手術をすることになりました。入院からしばらく療養をさせてもらう予定なので、早ければ1か月程度で復帰できると思っています。ただ、状況によってはもう少し復帰時期が延びる可能性があります」とだけ伝えました。
優しいメンバーの集まりなので、心配して涙ぐんでくれる人もいたりして、申し訳ないなという気持ちでいっぱいになりました……。

そして、病気休暇について。
入院前にわかっていることは、
①入院は1週間程度
②先生曰く、「退院してからすぐに働くことは可能だけど、無理しなくてもいい(仕事休める環境である)なら、1か月程度で診断書は出せます。ただ、病理検査の結果抗がん剤治療とかが必要になったときには半年くらいは休んだほうがいいかな」とのこと。
ただ、うちの職場は休暇前に診断書の提出が必要ということだったので、今は一番軽い治療で済むと自分を信じて、1か月程度お休みをもらう手筈での診断書を記入してもらいました。
基本元気だけが取り柄のような人間だったので、病気休暇の制度についてあまり詳しく知らなかったのですが、どうやら私の勤める企業はかなりしっかりとした制度があるようで、病院のソーシャルワーカーの方も「安心して休めますよ」と言ってくださいました。
もちろん、休み前にボスや管理者に挨拶したときも「治療優先でゆっくり休んで。絶対に無理はしないでね」と温かい言葉をかけていただきました。
……正直、仕事はあまり好きではありませんが、復帰後しっかりと働くことで快く休みを取らせてくれた恩返しをしようと思います(笑)
< 6 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop