俺様弁護士は激愛を貫きとおす
「水、飲むか?」
 部屋に置いてあるペットボトルを優羽に差し出す。
「ありがとう」
 ふわりと優羽が笑った。

 普段の優羽は城ヶ崎のことをどこか警戒しているように見え、こんなふうに無邪気にふわりと笑うことはない。
 自分に対して向けてほしいと思っていた笑顔だ。

 つい、頬に手を触れてしまうと、すり……とちょっと甘えるように頬を手のひらに擦りつけてくる。
 その仕草に城ヶ崎は胸をつかまれたような心地がした。

「優羽」
 そう呼んでみる。
「なぁに?」
 緩く首を傾げるのが殺人的に可愛い。城ヶ崎を殺しにきているんだろうかと思うくらいの可愛さだ。
 酔っているのは分かっている。

 もちろんそれにつけ込んでいることも理解している。それでも手に入れたいものもある。
「優羽」
 返事をしてくれるのが可愛くてその名前を何度も呼んでしまう。
「んー?」
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