イケメンエリート、最後の独身
謙人はどう慰めていいのか分からない。今まで、謙人を取り巻く女性はたくさんいたけれど、萌絵みたいに全てにおいて予測が不可能な女の子は初めてだった。
ある意味かか弱くて、ある意味たくましい。それも絶対的な魅力の一つだった。
「こんな近くにお墓があって、怖くはないの?」
萌絵はちょっとだけ考えてから首を横に振った。
「怖くはないです。カーテンを閉めていれば何も見えないし、まだ幽霊に会った事はないから」
謙人はゾッとした。幽霊というワードに異様なほどに反応してしまう。だって、こんなに間近に墓地がある部屋に今いる事すら人生で初めてだから。
「謙人さん、怖い?」
謙人の異変を察した萌絵は、謙人を優しく抱きしめた。