跡取りドクターの長い恋煩い
「ああ。この車なら笑美里が安心して練習出来るだろう?
大阪に比べたらこっちの方が交通量も少ないし、少しずつ練習していこう」
「……」
なるほど。私のためにこの車を選んだのか。もうどんな変化球が来ても受け止められるようになってきたけど、次は車だったかー。
この人、本当に私のこと好きね……。
そういえば確認することがあったんだ。
「宗司くん、丸首のスクラブって何?」
「あ、届いたのか! あれに変えろ。
Vネックはダメだ」
「……どうして?」
「笑美里は巨乳なんだ。Vネックは谷間が見えるじゃないか」
私の両肩に手を置いて話す宗司くん。
はぁー。理由はそんなことだろうと思ったけど案の定だったな。
「……アンダーシャツを着てるわ」
「アンダーシャツが見えるのも問題外だ!
笑美里のおっぱいは俺だけのものなんだから!」
「……はぁ。わかった。有難く着さてもらう」
呆れちゃう話だけど、やっぱり嬉しいと思っている私がいる。この人の執着心に毒されてきたのかな。
「途中で少し寄るところがあるから、2時間くらいで着くかな。混んでなければの話だけど」
寄り道とは、私の実家への手土産のことだった。
やっぱりすごいな、社交マナーまで完璧だわ。
廣澤家御用達の和菓子屋で旬のフルーツ大福を購入する。母が喜びそうだ。
大阪に比べたらこっちの方が交通量も少ないし、少しずつ練習していこう」
「……」
なるほど。私のためにこの車を選んだのか。もうどんな変化球が来ても受け止められるようになってきたけど、次は車だったかー。
この人、本当に私のこと好きね……。
そういえば確認することがあったんだ。
「宗司くん、丸首のスクラブって何?」
「あ、届いたのか! あれに変えろ。
Vネックはダメだ」
「……どうして?」
「笑美里は巨乳なんだ。Vネックは谷間が見えるじゃないか」
私の両肩に手を置いて話す宗司くん。
はぁー。理由はそんなことだろうと思ったけど案の定だったな。
「……アンダーシャツを着てるわ」
「アンダーシャツが見えるのも問題外だ!
笑美里のおっぱいは俺だけのものなんだから!」
「……はぁ。わかった。有難く着さてもらう」
呆れちゃう話だけど、やっぱり嬉しいと思っている私がいる。この人の執着心に毒されてきたのかな。
「途中で少し寄るところがあるから、2時間くらいで着くかな。混んでなければの話だけど」
寄り道とは、私の実家への手土産のことだった。
やっぱりすごいな、社交マナーまで完璧だわ。
廣澤家御用達の和菓子屋で旬のフルーツ大福を購入する。母が喜びそうだ。