独占愛~冷酷御曹司の甘い誘惑
「彩萌が好きだ。……愛さないと告げた俺が気持ちを伝える資格はないとずっと思っていた。でもお前が告白してくれて……しかも俺の子どもを身ごもってくれた。想いを伝えずにはいられなかったんだ」



「う……そ……だって、ずっと瑛さんは冷静で……」



「好きでもない女を、何度も抱かない。いくら後継者だ、義務だって言われてもな」



赤裸々な告白に、頬に熱が集まる。



「お前だから抱きたかったし、正直、条件なんて頭から抜けていた。単純に、彩萌が欲しかった。何度抱いても、恥ずかしがって素直な反応をするところも好きだ」



「ちょっと、待って……!」



この人は、いったい誰?


 
出会った当初から思ったことをズケズケ言われたけど、こんなに甘い台詞は初めて耳にする。

思わず彼の口元を手で覆うと、指先にキスが落とされる。

瞬時に体に甘い痺れがはしった。



「……頼むから、あまり可愛い反応をするな。我慢できなくなる」



「なにを、言ってるの……」



抱き込まれ、途方に暮れる。

胸元に顔を埋めた私の髪が、優しく梳かれる。



「今すぐめちゃくちゃにキスしたくなる」



クスクス声を漏らすこの人は、絶対私を困らせて楽しんでいる。
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