スパダリ部長に愛されてます
部長にエスコートされて、タクシーに乗りこむ。
少しして、代々木公園の近くにあるフランス料理のお店「ラ・ボヌール」というお店に着いた。
白い外壁が素敵なあたたかみのあるお店だ。
先週のスペイン料理も、先日の和食屋さんも素敵だったけど、
今回のお店も、しっとりと落ち着いた素敵なお店だ。
中に入ると、個室が予約されていた。

次々にコース料理が運ばれてくる。
今回も美味しい料理に大満足。

会社の話にはじまり、学生時代の話、前職の話、ヨガの話、家族の話、映画の話、本の話などなど、
話題には事欠かない。
美味しい料理と楽しいお話で、ワインがすすんでしまった。
最後にデザートとコーヒーで終わりになる。

気が付くと、もう22時になろうとしていた。
改めて、先日のお礼を言うと、
「彼からはその後連絡は?」と聞かれ、
「二度ほど電話がありました。
どうしても2人で会いたいって言うので、来週会おうかと思っています。」と正直に話す。
「そうか。」
少し間が空いて、「俺も一緒に行ってもいいかな。」と言われた。
「無責任にかき回すつもりはないんだ。
出過ぎたマネだということもわかってる。」
こちらの様子を伺い、私が戸惑っているのを確認すると、
少し間をおいて、部長がまっすぐとこちらを見る。

「俺と付き合ってくれないか。」
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