Restart~あなたが好きだから~
「来週から心配だなぁ。」
すると、いつの間にか、この様子を見ていた圭吾が、苦笑いを浮かべて声を掛けて来る。
「確かに心配ですけど、でも彼は頑張り屋ですから。あとは副社長が鍛えてやって下さい。鍛え甲斐がある子ですよ。」
そう言って、七瀬は優しく微笑む。
「ま、ガッツだけは確かにありそうだけどな・・・。城之内さんに七瀬、俺はこれまで秘書に恵まれ過ぎてたってことか。」
そう言って、ひとつため息を吐いた圭吾は
「それにしても、俺の所に来てからの七瀬は、ずっと猫被ってたんだな?」
そんなことを言い出す。
「えっ?」
「田中に対するスパルタぶりには、俺もちょっとビビった。さすが、『鬼主任』と恐れられてたことはあるな?」
「ちょっと待って下さい、いくらなんでも『鬼』とまでは言われてませんでした。」
揶揄うような圭吾の言葉に、七瀬はムキになって反論する。
「若林からは、そう聞いたがなぁ。」
「そんな、私に悪意しか持ってない人間の言葉を鵜呑みにしないで下さい。だいたいだったら、なんでそんなに嫌われてるというか恐れられてる私を、また営業部第二課に戻したんですか?」
という七瀬の言葉で、部屋の空気が一転、ピンと張り詰めたものになる。退職願いを出した七瀬だったが、圭吾、更には愛奈からも説得され、結局会社に残ることになり、週が明けてからは、課長代理として、古巣に着任することになっていた。
「本当は引き続き、俺の手許に置いておきたかったが、お前がそれを望まない以上、お前が一番力を発揮出来る部署に配属するのは、当然のことだろう。俺は本当は課長にしたかったんだが、それは贔屓のひき倒しになりかねないと澤崎に止められたんで、とりあえず代理ということにした。それに、俺のリサ-チによれば、お前はそんなに二課で嫌われてないぞ。」
「えっ?・・・。」
すると、いつの間にか、この様子を見ていた圭吾が、苦笑いを浮かべて声を掛けて来る。
「確かに心配ですけど、でも彼は頑張り屋ですから。あとは副社長が鍛えてやって下さい。鍛え甲斐がある子ですよ。」
そう言って、七瀬は優しく微笑む。
「ま、ガッツだけは確かにありそうだけどな・・・。城之内さんに七瀬、俺はこれまで秘書に恵まれ過ぎてたってことか。」
そう言って、ひとつため息を吐いた圭吾は
「それにしても、俺の所に来てからの七瀬は、ずっと猫被ってたんだな?」
そんなことを言い出す。
「えっ?」
「田中に対するスパルタぶりには、俺もちょっとビビった。さすが、『鬼主任』と恐れられてたことはあるな?」
「ちょっと待って下さい、いくらなんでも『鬼』とまでは言われてませんでした。」
揶揄うような圭吾の言葉に、七瀬はムキになって反論する。
「若林からは、そう聞いたがなぁ。」
「そんな、私に悪意しか持ってない人間の言葉を鵜呑みにしないで下さい。だいたいだったら、なんでそんなに嫌われてるというか恐れられてる私を、また営業部第二課に戻したんですか?」
という七瀬の言葉で、部屋の空気が一転、ピンと張り詰めたものになる。退職願いを出した七瀬だったが、圭吾、更には愛奈からも説得され、結局会社に残ることになり、週が明けてからは、課長代理として、古巣に着任することになっていた。
「本当は引き続き、俺の手許に置いておきたかったが、お前がそれを望まない以上、お前が一番力を発揮出来る部署に配属するのは、当然のことだろう。俺は本当は課長にしたかったんだが、それは贔屓のひき倒しになりかねないと澤崎に止められたんで、とりあえず代理ということにした。それに、俺のリサ-チによれば、お前はそんなに二課で嫌われてないぞ。」
「えっ?・・・。」