チョコレートが好きな君
気付けば、教室に愛夢と二人きり。

少し、気まずいかも…。

そろそろ帰ろうかな…。

そんなことを考えて、愛夢の方を見る。

愛夢は、顔を赤く染めて、手に持っているチョコレートを俺に差し出していた。

「け、健人くん、あの、チョコ作ったから、よかったら、貰ってほしい…!」

え。

なにこれ。

まさか貰えるとは思っていなかった。

え、しかもこの様子からして、本命?

それに手作り…。すっげぇ嬉しい…。

いやいや、勘違いすんな。でも…

脳内プチパニック。

そんな俺を見て、愛夢は何を勘違いしたのか、泣きそうな顔でチョコを引っ込めようとした。

「あ、いや、それ、友チョコだから…
変な意味とか、無いからっ…。」
< 15 / 19 >

この作品をシェア

pagetop