かくも激イカレなオンナたち❷/”どうしてくれるのよ、この熱っ狂しい血…ってこと!”

二人目/『ヒート・フルーツ』本郷麻衣👉’80年代半ばをどイカレのハードマインドで生き切った極激少女!

日々、真っ向+真っ赤な瞬間突風とともに弱冠17歳…、あの昭和バブル直前のこの国で妖しくも弾けるように逝った極激のイカレ少女、本郷麻衣…。
大長編青春群像『ヒートフルーツ』完全版第3部から、ヤクザ顔負けの怒髪天恫喝シーンを抜粋!





トライアングル模様/その7
麻衣



今日は、深海魚こと”あの”三田村峰子先輩からの請負を消化だ

でー、なんのことはないんだわな、コレがさー

ふん…、ムショとビョーイン帰りの今の私にとってはだ…、こんなん…、ただの片づけ仕事の範疇だわ(苦笑)!


...



「…でさー、アンタでいいのかな?T子の代理人って」

「ええ、そうよ」

「J子、用件さっさと済ましちゃいなさいよ!これからバイトだし、私さ」

ほー?

どうやら相手はズベ2匹だな

どっちも私よりでかいわ(侮蔑笑)


...



「…じゃあ、さっそくいくよ。T子には私達との”契約”を守ってほしい。まあ、簡単ね。こういうことよ」

「依頼人はその”契約”とやらに、瑕疵が存在すると言ってるわ」

「はあ…、カシ?なに意味不明な単語持ち出してんのよ。はぐらかすんじゃないよ、アンタさ」

「そうそう。T子とはいじめっ子撃退した際、一人に付、3000円って契約なんだよ。この前のここでの夜は5人だから、3000円かける5で15000円ってこと。こんなん、小学生だって計算間違えないって。そこでアンタの計算結果を先ず聞くわ。答えなよ!」

「ゼロね。どう計算しても」

「???」

「おい!何とぼけたこと言ってんだ!どういう根拠でゼロなんだっての!」

ズベどもは私と体が触れるくらいに距離を詰めてきたわ

うわっ、クサっ!

こいつら、化粧とタバコの臭い合わさっちゃてるよ


...



「その”契約”とやらは、あくまでいじめをしてきた奴らを追っ払った人数にかかる、一人アタマの単価で3000円だろ?」

「ああ、そうだって。さっきから言ってんだろ、お前!」

「依頼人が言うには、最初に偶然いじめから助けてもらって、その時、口約束を交わしたらしいわね。まあ、それが”契約”なんだろう。そのあと5日後に二人、その3日後に4人、さらにその翌日には5人だそうだ。これ、間違いないね?」

「そうね、そんなペースだったわね。なにしろ、T子、オーラあるから。いじめてちょうだいビーム、ビンビン飛ばしてるみたいでさあ…、ハハハ…」

「アハハハ…、その通り!」

何とも程度が知れる掛け合いだなあ(苦笑)


...



「依頼人はいくら何でも、ヤラセだと主張してる。私がフェアな立場で聞いても、この頻度はとても偶然とは思えないよね」

「なんだと!私たちが自作自演、仕掛けしてるってのかよ!」

「違うのか?」

「テメエ、私らにいちゃもん付けに来たのか!そんなら、証拠見せな!」

フン、言ったな!






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