不器用なあの子は、今日も一宮くんに溺愛されている。
07:しばらくのお別れと永遠の誓い





* * * *



無事に新しい年を迎えて、早くも7日目の朝。



今日が最後の冬休み。

年末年始はずいぶんバタバタと忙しなく動き回っていたような気がする。





大晦日は家中の掃除をなんとか済ませたあと、お母さんのお店のおせち作りを手伝って、買い出しや箱詰めの作業にあれやこれやと追われていた。




悠太くんもこれまた大忙しで、毎年この時期は年明けすぐに行われる高校サッカー選手権大会に向けて猛練習に励んでいた。



悠太くん家族と一緒に応援をしに行った甲斐あってか、悠太くんはどんどん勝ち進んでいって見事、3位に食い込むことに成功した。








「……よし、そろそろ準備しなくちゃ」




そして律くんは、あの試合からずっと様々な雑誌の取材やテレビ出演に引っ張りだこならしく、ここ数日、瀬戸キャプテンと一緒に東京のホテルに泊まっている……と、真実ちゃんに教えてもらった。





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