キミの空に虹を!
好き 〜波月サイド〜
熱くて前髪がチリリと焦げる。

(なんで親がいんだよ!?)

怒りがドバっと吹き出そうで、抑える。

「行きましょう!」

「…うわぁ!?」

だが、それよりも普段と違う天依にビックリして気が動転する。

(なんなんだ…?)

初めて見る、太陽の精は和風な格好のようで、怒りを露わにしていた。

(敬語とか…、髪型が…)

別人のようで天依の影が所々チラついてる。

「あまより!天依!!」

(なんで、お前が怒るんだよ?)

最初はなんでなのか分からなかった。

「天依は優しい、こんなに怒るなん…!」

(あっ…!)

でも、これは"優しさ"が突き動かしている怒りだと分かってしまったんだ。
< 28 / 31 >

この作品をシェア

pagetop