月下の逢瀬
「お腹の子供は、大丈夫なんだよな?」
「ああ、多少出血していたようだけど。
心拍……心臓が動いてるのが確認できたそうだ。
安静にしていたら大丈夫だ」
「よかった……」
心臓が動いている。
その言葉にほっとする。
と同時に、少し驚いていた。
当たり前と言えば当たり前なんだろうけど、こんなに早くから、とくとくと動いているんだな。
真緒のお腹の中で、確実に。
「その命を、お前はどうしたいんだ。生かすのか、殺すのか」
「は!? あんたさっきから何なんだよ?」
振り返ると、片桐が口元に指をあてて、
「椎名を起こすな。やっと寝たんだぞ」
と声を低くして言った。
「あんた……真緒の妊娠を知ってるんだ? どんな関係だよ」
真緒を気にしながら、どうにか怒声を上げずに聞く。
片桐はそれに片眉をあげてみせた。
「どうして宮本に言わなくちゃいけない? 宮本に椎名の交遊関係を知る権利があるとでも?」
こいつ、挑発してる……!?
侮るような言い方に、血液が騒いだ。
「ああ、多少出血していたようだけど。
心拍……心臓が動いてるのが確認できたそうだ。
安静にしていたら大丈夫だ」
「よかった……」
心臓が動いている。
その言葉にほっとする。
と同時に、少し驚いていた。
当たり前と言えば当たり前なんだろうけど、こんなに早くから、とくとくと動いているんだな。
真緒のお腹の中で、確実に。
「その命を、お前はどうしたいんだ。生かすのか、殺すのか」
「は!? あんたさっきから何なんだよ?」
振り返ると、片桐が口元に指をあてて、
「椎名を起こすな。やっと寝たんだぞ」
と声を低くして言った。
「あんた……真緒の妊娠を知ってるんだ? どんな関係だよ」
真緒を気にしながら、どうにか怒声を上げずに聞く。
片桐はそれに片眉をあげてみせた。
「どうして宮本に言わなくちゃいけない? 宮本に椎名の交遊関係を知る権利があるとでも?」
こいつ、挑発してる……!?
侮るような言い方に、血液が騒いだ。