月下の逢瀬
「選ぶ、権利?」
「俺の家……、ってか俺は、玲奈の家に買われてたんだ。
だから、選ぶも何も、そんな権利は、俺にはハナっから無いんだよ」
――――数時間前、俺の元に来た玲奈の母親と笹野。
突き付けられたのは、今まで融資した金額と、これからの支援を打ち切るという内容の書類だった。
数千万にのぼる額面に唖然とする俺に、笹野が事務的な口調で告げたのは、
玲奈とこのまま別れるようならば、一切の援助を打ち切るということ。
『場合によってはこれまで支援してきたお金を返金して頂くかもしれません。
私どもと致しましては、玲奈様の婚家だからこそ、と考えておりましたので』
『そんな……』
親父が残した会社は、玲奈の親の援助によってどうにか持ち直していた。
今ここで打ち切られて、しかも援助金の返金まで求められたら、あっと言う間に会社は潰れてしまう。
「俺の家……、ってか俺は、玲奈の家に買われてたんだ。
だから、選ぶも何も、そんな権利は、俺にはハナっから無いんだよ」
――――数時間前、俺の元に来た玲奈の母親と笹野。
突き付けられたのは、今まで融資した金額と、これからの支援を打ち切るという内容の書類だった。
数千万にのぼる額面に唖然とする俺に、笹野が事務的な口調で告げたのは、
玲奈とこのまま別れるようならば、一切の援助を打ち切るということ。
『場合によってはこれまで支援してきたお金を返金して頂くかもしれません。
私どもと致しましては、玲奈様の婚家だからこそ、と考えておりましたので』
『そんな……』
親父が残した会社は、玲奈の親の援助によってどうにか持ち直していた。
今ここで打ち切られて、しかも援助金の返金まで求められたら、あっと言う間に会社は潰れてしまう。