強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。

良かった、言えばわかってくれそうだ。


と思ったのも束の間。


「じゃあ、教室へ戻ろうか」


「うん、え？」


すごく自然な感じで手を繋いで歩き出す彼。


こっちは男子と手を繋ぐことすら慣れていないんだけど。


「もうー、吉野くんっ」


軽く睨んでみるけど、あまり効果がない。


「ん？どうかした？ひより先輩、睨んだ顔も可愛いな」


心底嬉しそうな笑顔を浮かべるから、まあいいかって思ってしまった。


私って吉野くんに甘いのかな。


だから、期待させちゃってるんだろうな。


このままどんどん流されていきそうな自分自身を想像して小さくため息が漏れていた。


これから私、一体どうなっちゃうんだろ。