麻衣ロード、そのイカレた軌跡/補完エピソーズ集

その１４
ケイコ



岩本真樹子は、私に向かってスカートをまくった

そして、左太ももの内側を晒し、こう凄んできたよ

「横田、見な！これ、”あん時”、逆髪神社でヘマ”やらかした印だよ。熱かったわよー、そりゃあ…。わかってる？アンタのおかげで制裁されたのよ。一生消えないわ、これ。さあ、ここで一言もらおうかしら…」

「…」

一言もクソもあるかよ！

サシならともかく、今、私の目の前に何人いるんだよ！

ざっと６人じゃん、目を血走らせた女がよう…

いや…、どんどん増えてるぞ…

四方八方から女が、７、８、９‥

何なんだよ、これ…

私が何したってんだよ！


...


「アンタ…。どうやらこの状況、半分も理解してないようね。言っとくけど、あのスケベ男とアツアツってだけじゃないんだからね、お前に対しては。えーと、ああ、とりあえず、”作業中”除いて全員集まったようだわ。ここには１１人よ。お前のことでテンばってる有志の女がね…。みんながお前に腹立ててる”それぞれ”の理由、あとで、胸に手を当てて考えな！」

「…」

私は恐かった

１１人が１００人に感じたよ

いや、私の目の前の女、１２人いるし…

岩本は勘違いしてるのか…

とにかく何なんだよ、一体これ…！！

なんでだよ…


...


「じゃあ、メンツの披露だけど、時間の関係もあるから、簡潔に行くわよ。そこの６人が、南部テツヤの”彼女軍団”有志。その隣二人は言うまでもなく、お前の中学時代のクラスメート。更に隣はお前のこと、ろくに面識もないけどボコボコにしたいって、金払ってまで志願した同志二人よ。他に、”向こう”の現場では、テツヤからお前を排除したい、ただその一心で体を張ってる黒沼高の二人と伝達役が二人…。私を入れて、合計１５人…。ちなみに、このコンタクトを持ち込んだのは、今”作業中”の黒沼生二人よ」

ふざけんなって！

はは…、こんなのってありかよ…