あくまくんが愛してやまない。
「別に大丈夫だけど。いつまでふたりだけの世界を繰り広げてるのかと思ったよ」
「まあまあ、糸原にはいつも感謝してるって」
「ほんっと、また今度なにか奢ってもらうからね」
「当たり前だぜ」
澄ました顔でふたりは握手している。
謎の取り引き成立みたいになっている状況にぽかんとしていると、彼らはそんなわたしの様子に気づいた。
エミと沢っちはお互い目を合わせると、くすっと微笑んだ。
その仕草があまりにも楽しそうだったから、なんだかムズムズしちゃって焦って声を上げた。
「ふたりとも、ズルいよ……! さっきからわたしにはわからない会話で寂しい……」