あくまくんが愛してやまない。
大好きな親友に、ぎゅっと抱きつく。
華奢な身体を抱きしめながらも、恭平くんのことを考える。
いま、恭平くんはなにをしているんだろう。
昼休みは、どう過ごしているんだろう。
もしかしたら、ほかの女の子と遊んでたり、するのかな。
……わたしのことなんて、もう忘れてしまっているのかもしれない。
なんにも連絡がないことが、それを物語っている。
わたしからアクションを起こさないと、恭平くんとコンタクトは取れないのだ。
でも、本当に会いたいときは、必ず彼が来てくれた。
いままであまり、そんなことは気にしていなかったけれど、心にぽっかり穴が空いた気分になる。
だからといって、あのときのキスをなかったことになんかできなくて。
矛盾だらけのわたしの心は、要するに恭平くんに会いたいって叫んでいるのだ。