あくまくんが愛してやまない。



大好きな親友に、ぎゅっと抱きつく。

華奢な身体を抱きしめながらも、恭平くんのことを考える。



いま、恭平くんはなにをしているんだろう。

昼休みは、どう過ごしているんだろう。


もしかしたら、ほかの女の子と遊んでたり、するのかな。



……わたしのことなんて、もう忘れてしまっているのかもしれない。




なんにも連絡がないことが、それを物語っている。


わたしからアクションを起こさないと、恭平くんとコンタクトは取れないのだ。


でも、本当に会いたいときは、必ず彼が来てくれた。



いままであまり、そんなことは気にしていなかったけれど、心にぽっかり穴が空いた気分になる。



だからといって、あのときのキスをなかったことになんかできなくて。

矛盾だらけのわたしの心は、要するに恭平くんに会いたいって叫んでいるのだ。




< 196 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop