あくまくんが愛してやまない。
「ため息ついたら幸せ逃げるよ。みゆう」
「でもそんなこと言ったって……」
「似合ってるんだから大丈夫。わたしが髪可愛くしてあげるから座りな」
「エミ様……っ!」
女神に見える親友に従い、近くの椅子を持ってきて座る。
朝ゆるく巻いてきた、わたしのライトブラウンのロングの髪を、エミがツインテールにしてくれるらしい。
文化祭といえば、ツインテール。
可愛く着飾ったら、テンションが上がるでしょ。
そんな思考は、女子特有なのかもしれない。
だけど、男の子はツインテール好きじゃないってよく聞く気がする。
本当かよくわからないけれど、恭平くんもそうだったらどうしよう……。