あくまくんが愛してやまない。
「えっと……ぜひ遠慮したいところなんだけど……」
「あれ、ホラー系は苦手なの?」
途端に、悪魔のツノを生やした恭平くんがノリノリで片眉をあげた。
すごーく嫌な予感がするけれど、なんとか声を振り絞ってうなだれる。
「ううっ、めちゃめちゃ苦手だから、入りたくないよおお……」
「へーえ? 俺、苦手だけどみゆうちゃんのために絶叫乗ったのになあ」
「〜〜っ、でも! ほんとにやだよおお……」
「だーめ。ほら、行くよ」
急に楽しそうに笑う恭平くんを見たら、抗う気も失せてくる。
こうなったらわたしには逃げるという選択肢はないわけで、諦めて彼のとなりを歩く。
「き、きょーへいくん……?」
「ん、どーしたの」
「…………お化けから、守ってくれる?」
「そんなの、あたりまえ」
……ああ、好きだなあ。
ぽんっと手をわたしの頭に手を置いた恭平くんといっしょなら、なんでも乗り越えられる気がした。