【完】シンアイ
空は雲一つない快晴だった
本屋のあるアーケード街へ向かう道中は、屋根なんてほとんど無くて
途中の影のない交差点で2度も太陽に照らされ、湿度が高いのも相まって体が熱くなる

本屋はすぐそこなのに、この赤信号にすらイライラする
信号が変わった瞬間早足で交差点を渡って、アーケードの中に入っても、そのまま本屋まで止まることなく歩いた

本屋の中は外と違い冷房が効いていて、自動ドアが空いた瞬間冷風が体の横をすり抜けて、かいていたはずの汗も一気に引いて、体が冷える

涼しい店内で本の背表紙を見ながらゆっくり歩く
いつも直観とあらすじを読んで決めている


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