彼の素顔は甘くて危険すぎる
「じゃあ、俺からも」
「ん?」
「まずは、これ」
ひまりとお揃いのキーケース。
『H&H』と文字入れされてる。
それを手にしたひまりは、小首を傾げた。
気付いたようだ。
「えっ、……鍵が付いてるよ?」
「ん」
「もしかして、ここの鍵?」
「正解」
「いいの?ご両親の許可貰ってる?」
「うん、ちゃんと許可貰ったから」
「本当に?!」
「嘘言わないよ」
「えぇぇぇ~っ」
あえてギフト包装せずにして貰ったそれ。
俺はそれに自宅の鍵を付けて彼女にプレゼントした。
年末年始にひまりを連れて帰ると両親に報告したら、年明けにでも橘家にご挨拶に行くと言い張ってて。
何だか、俺の知らない所で、婚約が既成事実みたいな流れになりそうな予感。
夏以来、俺らが知らない所で、両親同士が連絡を取り合ってるみたいで。
すっかり俺の両親は、ひまりを嫁だと思い込んでる。
俺的には嬉しいけれど。
それがひまりにとって、負担にならなければいいなぁと不安になる。
この恋が運命なら、きっとなるようになると思うから。
「それと、これも」
「えっ?!……いいの?これ、抽選で5名の人しか貰えない手帳でしょ?」
「ひまりの分は特別だって、前に話したろ」
「でも……」
「もしかして、店頭で買ったとか?」
「うん、ママに頼んで何枚か買って貰うことになってる」
「マジか」
「だってぇ……」
「サインなら好きなだけ書いてやるし、CDでも限定品でもちゃんとあげるから」
「……ありがと」
前回のサイン入りCDのこともあったから、社長に話してひまりの分を用意して貰ってある。
「あ、サインも入ってる!」
「フフッ」