どんな君も、全部好きだから。
けど、俺のヘタレ具合が重症すぎてそんな学校生活が訪れることはなかったわけだが。

時折校内で見かける姿と、図書室での思い出だけで生きていくことに慣れてしまった俺は、二年生になって彼女と同じクラスになっても、一言も話をできないでいた。


好きな子との距離の詰め方がまったくわからず、完全に片想いを拗らせてしまっていた。

その後ついに訪れたチャンスでは、段階全部すっ飛ばして意志に反した告白をしてしまう始末。


どう思い返してもカッコ悪いところしかないこんな俺、優依にフラれるのも当然だ。


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