恋のGraduation
しかし、いくら相手が何でも話せるシュンとはいえ、私のほうから結婚を迫るような発言もしたくない。

恐らく、そんな私の気持ちも判っての上での提案なのだろう。

一緒に暮らすことで、うまくいっていた仲が壊れないか不安な思いもあった。

「一緒に暮らして壊れる仲だとしたら、結婚できない仲ってことだし、大丈夫!俺たちなら、絶対うまくいくから!」

いつもの笑顔でそう言われてしまうと、本当にそうだと信じることも出来る。

彼のポジティブさに救われて、いざ同居開始してみたら、これが思っていた以上に…否、かなり快適だった。

だから、東京での修行期間の数年もあっという間だったし、どのエリアで放課後等デイサービスの需要があるか、徹底的にリサーチしての転居、そしてめでたく開業。
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