恋のGraduation
南へ
かつて、ティーン最後の想い出がどうのこうのと思っていたけれど、もう20代後半だなんて、怖いほどに時の流れは早すぎる。

ここまでひた走り続けてこられたのは、やはり、いつもシュンが居てくれたからだろう。

私の親も、かなり昔気質の人間であるにも関わらず、同居について文句を言ったり、まだ結婚しないのか、などと急かしてくることも一切なかった。

同居するにあたって、まだ大学卒業前のシュンが、驚くほど大真面目に、私の両親に挨拶してくれたことや、きっと親にしてみれば、シュンの進路変更については、引け目もあるのだろう。
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