魔法のいらないシンデレラ 3
第十一章 誕生日と結婚記念日
「すみれ、お誕生日おめでとう!」

瑠璃と一生が声を揃えてそう言うと、すみれは嬉しそうに満面の笑みを浮かべる。

今日、6月2日は、すみれの3歳の誕生日。

ダイニングテーブルの上のホールケーキには、3本のろうそくと、名前入りのチョコプレートも飾られている。

「さあ、ろうそく吹き消してね。あ、その前にお願い事してね」
「おねがいごと?」
「そう。目をつぶってお願いするの」

すみれは頷くと、手を組んでうつむいた。

「げんきにあかちゃんがうまれますように」
「ふふふ、ありがとう。じゃあろうそくに、ふうーってしてね」

すみれは大きく息を吸い込むと、ふうーっと一気にろうそくの火を吹き消した。

瑠璃と一生は、拍手で祝う。

「おめでとう!すみれ。はい、お誕生日プレゼント」
「ありがとう!あけてもいい?」
「もちろん!」

すみれは、大きな布に包まれたプレゼントを受け取ると、結んであるリボンをほどく。

中を覗き込んで、わあ!と嬉しそうに目を輝かせた。

「かわいい!うさぎさんのぬいぐるみ!」

一生が、そっと取り出して渡すと、胸にギュッと抱きしめて頬を寄せる。

「わあ、ふわふわ」

瑠璃は、そんなすみれの写真を撮ると微笑んだ。
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