うそつきな唇に、キス
「……あー、う〜〜〜ん、睿霸は先に行っててください、わたしは少し彼女らに声をかけてから行くので」
わたしがそんな言葉を吐いたと同時、睿霸は踵を返そうとしていた体を驚いたようにすぐさま戻した。
「えっ、まサかえるちゃんトラブルに顔突っ込む気なん?あんなん気にするほドのもんでもないやろ。あれは下手に目つけられることした奴自身ノ問題やん」
「それはそうなんですけど、銀髪の総長様に彼女を見かけたら探していたと声をかけてくれと言われたので」
「…………、それ、えるちゃンが律儀に守る意味、どっかにあると?」
睿霸のその声に、反射的に、考えるまでもなくとある言葉が口を突いて出た。
「……?いえ、正直なところ若サマのお言葉以外は特に守る意味はないと思ってます。特に、知らない人の言葉はただの雑音と同程度にしか思ってないですね」
「えるちゃんのその変な尖リ方ほんまなんなん……??いきなりサバイバルナイフでメンタル滅多刺シにしてくるやん……。っちゅーか、そこまで明確な線引きしとるくせに、なんで今回は手出ソうと思ったと?」
「え?白服の人であるからと、七席の方のご親族だからですが……」