恋の仕方、忘れました
暫くそうしている内に、身体に力が入らなくなって、ぐったりと主任に身体を預けていた。
私の短い息と、時計の音が交差する。
もっと触ってほしいという気持ちと、これ以上ここではしたくないっていう気持ちが喧嘩する。
あんなに寂しいと心が主任を欲していたのに、あっという間に主任でいっぱいになるんだから凄い。
やっぱり私を満たしてくれるのは、彼しかいない。
「一緒に帰る?」
さっき断ったはずなのに、主任は手を動かしたまま耳元で尋ねてくる。
「……まだ、仕事……」
ふわふわと襲ってくる快感に耐えながら小さく言葉を紡ぐと、主任はふいに手を止めた。
「仕事?」
「……仕事です」
「何の仕事?」
「え?」
「パソコン、デスクトップの画面だけど。お前何の作業してたの」
「あ」
失敗した。これじゃ仕事してないのバレバレだ。
そうです。ずっと主任の顔を見ていたから、何も手を動かしていませんでした。
主任と同じ空間にいられたらそれだけで良かったんです。本当にそれだけだったんです。
「……え、と」
「仕事、終わってんの?」
「……はい」
「何で嘘ついた?」
どうしよう、尋問みたい。
その手はまだそこに触れているのにぴたりと止まったままで、主任の射抜くような視線に目を逸らせない。
甘いようで、そうでもない雰囲気に変わって、冷や汗がこめかみを伝った。
私の短い息と、時計の音が交差する。
もっと触ってほしいという気持ちと、これ以上ここではしたくないっていう気持ちが喧嘩する。
あんなに寂しいと心が主任を欲していたのに、あっという間に主任でいっぱいになるんだから凄い。
やっぱり私を満たしてくれるのは、彼しかいない。
「一緒に帰る?」
さっき断ったはずなのに、主任は手を動かしたまま耳元で尋ねてくる。
「……まだ、仕事……」
ふわふわと襲ってくる快感に耐えながら小さく言葉を紡ぐと、主任はふいに手を止めた。
「仕事?」
「……仕事です」
「何の仕事?」
「え?」
「パソコン、デスクトップの画面だけど。お前何の作業してたの」
「あ」
失敗した。これじゃ仕事してないのバレバレだ。
そうです。ずっと主任の顔を見ていたから、何も手を動かしていませんでした。
主任と同じ空間にいられたらそれだけで良かったんです。本当にそれだけだったんです。
「……え、と」
「仕事、終わってんの?」
「……はい」
「何で嘘ついた?」
どうしよう、尋問みたい。
その手はまだそこに触れているのにぴたりと止まったままで、主任の射抜くような視線に目を逸らせない。
甘いようで、そうでもない雰囲気に変わって、冷や汗がこめかみを伝った。