君と過ごした世界は、どうしようもなく暖かい
「…ぅーん…今、なんじ……え？」

時刻は朝8時。
久しぶりに寝坊なんてしてしまった。

遅刻した時の周りからの視線、あの目立っているような感覚がどうしても嫌でいつも早く起きているのに。

やらかした、と朝一番のため息をつく。

私は昨日暖と話したあと、家に帰ったあとも少し気分があがっていた。

いつもは憂鬱でつまらない学校が、明日も暖に会えるのかと学校が楽しみなんて自分らしくないことを考えて。

だからだろうか、アラームもつけ忘れてベッドに入ってすぐにスヤスヤと眠ったらしい。

昨日の自分を呪いたくなる。

私は急いで準備をしてお父さんが用意してくれた朝食も食べずに家を出た！

心の中で「お父さんごめん！」と謝り私はダッシュで学校に向かった。


もう少しで学校につくというのに久しぶりに走ったものだから予想以上に疲れて足が動かない。

肩で息をしながら、もうここまできたら遅刻にはならないだろうとそこからは歩くことにした。

私はやっと学校に到着し急いで教室に行く。
まだ周りには生徒がまだらにいたため、きっとそこまでは目立たないはずだ。

そう思い教室のドアをガラッと開けると皆が一斉にこちらを向く。

…？なんだこの違和感は。

まだ皆席についてる訳でもなく話しているのにチラチラとこちらを見て目をそらす。

それに暖の席の方を見ると暖がいない。

もしかして、今日は欠席なのだろうか？

昨日遅くまで外で話しすぎたせいで風に当てられてしまったのかもしれないと一人で反省する。
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