極上タラシオトコの本気を引き出す方法



「あんまいい別れじゃなかった?」



早川先生が少し心配そうに私を見つめながらそう聞くから、



「あ、いやいや!全然!
オペ看で結構しんどかった時に、器械順番通りに渡せばいいだけだろ?って言われちゃって、プチンと。

まぁそれまでもあんまり人の気持ちが分かる人じゃなかったので。」



と笑いながら言った。


私のそんな返事に少し不思議そうな顔をして


「そうなんだ。なんか辛そうな顔してたから心配した」


なんて優しい言葉をかけてくれる。
広瀬先生のことを思って暗い顔になっていたんだろうな、と思うとすごく罪悪感が募って、考えちゃダメよ、と自分をまた叱咤した。



もう終わったことなんだから。と言い聞かせていると、早川先生は言葉を続けて、


「それにしても、その彼氏はひどいな。まぁオペ室なんて、立ち入ることないから、しんどさが想像がつかないんだろうね。


俺も付き合ってた彼女によく言われたよ。
そんなに仕事ばっかして楽しい?って

まぁ、俺の場合はほんとに仕事と勉強ばっかりで、
全然彼女のこと気にしてなかったから、それは俺が悪いんだけどさ」




と早川先生は情けなさそうに笑った。



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