鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「勝手に、言わせておけば良い。ああいう手合いは、決して居なくなる事はないだろう」
宥めるように耳元で囁かれる言葉に、オデットは首を横に振った。
「私のせいでキースが悪く言われてしまうのが、嫌です。生まれ付き、月魔法を使えるというだけで、それだけの価値しか持たないと。これからも、そう思われていたくはない。何か……何かがあれば……あの時に、キースは抜け出したい状況にあるのなら、武器を持てと言ってくれました。私は武器が欲しい。何もかもを持っているキースと、いつか対等になれるような」
「……対等になるのか。俺のお姫様は、果てしない野望をお持ちらしい。別に立場を誇示する訳ではないが、ヴェリエフェンディ竜騎士団団長だ。俺と戦うなら、とりあえず竜を百匹ほど何処かから調達しておいてくれ。それから、対戦日を相談しようか」
「竜って、調達出来るんですか?」
真顔で振り向いたオデットに、キースは苦笑してから軽いキスをした。
「……いいや。悪かった。いつもの、面白くない冗談だ。オデットは俺に守られているだけでは、嫌なのか?」
キースは自分の意見を押し付けるでもなく、不思議そうに聞いた。
宥めるように耳元で囁かれる言葉に、オデットは首を横に振った。
「私のせいでキースが悪く言われてしまうのが、嫌です。生まれ付き、月魔法を使えるというだけで、それだけの価値しか持たないと。これからも、そう思われていたくはない。何か……何かがあれば……あの時に、キースは抜け出したい状況にあるのなら、武器を持てと言ってくれました。私は武器が欲しい。何もかもを持っているキースと、いつか対等になれるような」
「……対等になるのか。俺のお姫様は、果てしない野望をお持ちらしい。別に立場を誇示する訳ではないが、ヴェリエフェンディ竜騎士団団長だ。俺と戦うなら、とりあえず竜を百匹ほど何処かから調達しておいてくれ。それから、対戦日を相談しようか」
「竜って、調達出来るんですか?」
真顔で振り向いたオデットに、キースは苦笑してから軽いキスをした。
「……いいや。悪かった。いつもの、面白くない冗談だ。オデットは俺に守られているだけでは、嫌なのか?」
キースは自分の意見を押し付けるでもなく、不思議そうに聞いた。