まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
雄吾さんの部屋にある、寝てしまえるほどに大きなソファに腰を掛けて、春くんからこれが絶対おすすめと言われたラブストーリーの本を開く。
物語の序盤が終わったところだろうか。ポツポツという雨音が、外から聞こえてきた。
「……降り出したな」
「あ、雨。二人とも大丈夫かな」
「春は車だろうが……理人は、どうかな」
そういえば、車は一台しかないから。春くんが乗っていったのなら、理人さんは徒歩で出かけていったのだろう。
「もしかしたら、帰って来る所を降られちゃうかもしれませんね……」
「ああ」
そして、また沈黙。カチカチというマウスの音と強くなった雨の音だけが響く。
でも、なんだかそれが心地よくて。私は読みかけの本をローテーブルに置いてからふわっとしたクッションのあるソファに横になって、目を閉じた。
物語の序盤が終わったところだろうか。ポツポツという雨音が、外から聞こえてきた。
「……降り出したな」
「あ、雨。二人とも大丈夫かな」
「春は車だろうが……理人は、どうかな」
そういえば、車は一台しかないから。春くんが乗っていったのなら、理人さんは徒歩で出かけていったのだろう。
「もしかしたら、帰って来る所を降られちゃうかもしれませんね……」
「ああ」
そして、また沈黙。カチカチというマウスの音と強くなった雨の音だけが響く。
でも、なんだかそれが心地よくて。私は読みかけの本をローテーブルに置いてからふわっとしたクッションのあるソファに横になって、目を閉じた。