まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
理人さんは苦笑をして、彼の頬を冷やす氷嚢を持っている私の手をその大きな手で包んだ。
「それが困ったことになり」
理人さんは、珍しく眉を寄せた。
「何ですか?」
「妹は僕じゃないと結婚はしないと、言い出したんです」
「え? 血の繋がった……兄妹ですよね?」
私はぽかんとして、大きく口を開けた。もしかしたら、この世界では兄妹婚が許されているんだろうか?
「そうです。しかも、同父同母です。流石に倫理的に難しい、ということになり、妹を諦めさせる意味合いもあって、僕に他の女性との結婚話が持ち上がりました。ですが……」
「……はい」
あまり良い予感のしない話の展開に、私はこくんと喉を鳴らした。
「妹がその能力をもって、僕の縁談相手を傷つけてしまったんです……僕は、要するに逃げたんです。責任から、縁談相手から……妹の執着から」
「それで……群れを?」
「それが困ったことになり」
理人さんは、珍しく眉を寄せた。
「何ですか?」
「妹は僕じゃないと結婚はしないと、言い出したんです」
「え? 血の繋がった……兄妹ですよね?」
私はぽかんとして、大きく口を開けた。もしかしたら、この世界では兄妹婚が許されているんだろうか?
「そうです。しかも、同父同母です。流石に倫理的に難しい、ということになり、妹を諦めさせる意味合いもあって、僕に他の女性との結婚話が持ち上がりました。ですが……」
「……はい」
あまり良い予感のしない話の展開に、私はこくんと喉を鳴らした。
「妹がその能力をもって、僕の縁談相手を傷つけてしまったんです……僕は、要するに逃げたんです。責任から、縁談相手から……妹の執着から」
「それで……群れを?」