まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
慌てて振り向くと、焦げ茶色の髪の毛と持つ、すっきりとした鼻筋のいかにも日本男児な綺麗な顔をした男性だった。
彼も店に入って来たばかりなのか店員に付き添われているから、私たちと同じようにここに車を買い来たところなのかもしれない。
「えっと、凛太……さん?」
「覚えていてくれたんですね」
はにかむように笑うと、この前に春くんと一緒に観たドラマに出ていた俳優その人だった。芸能人だからか。申し訳程度の変装だろうか、黒縁の大きな眼鏡をかけている。
「あの……凛太さんも、ここに車を?」
名前を呼んだもののそれ以外の話題が見つからなくて、そんな当たり前のことを聞いてしまった。
一緒に来てた春くんをちらっと見ると、やっぱりまだ夢中になって店員さんとエンジンルームを覗き込んでいた。
「ええ……透子さんは、今日は夫はご一緒ではないんですか?」
「え、ええっと……夫はそこで、車を見ています」
私が春くんを指差すと、凛太さんは目を見開いて言った。
「元紅蓮の春、ですか?」
彼も店に入って来たばかりなのか店員に付き添われているから、私たちと同じようにここに車を買い来たところなのかもしれない。
「えっと、凛太……さん?」
「覚えていてくれたんですね」
はにかむように笑うと、この前に春くんと一緒に観たドラマに出ていた俳優その人だった。芸能人だからか。申し訳程度の変装だろうか、黒縁の大きな眼鏡をかけている。
「あの……凛太さんも、ここに車を?」
名前を呼んだもののそれ以外の話題が見つからなくて、そんな当たり前のことを聞いてしまった。
一緒に来てた春くんをちらっと見ると、やっぱりまだ夢中になって店員さんとエンジンルームを覗き込んでいた。
「ええ……透子さんは、今日は夫はご一緒ではないんですか?」
「え、ええっと……夫はそこで、車を見ています」
私が春くんを指差すと、凛太さんは目を見開いて言った。
「元紅蓮の春、ですか?」