まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
042 あの人
車のショールームに着くなり、早速車を停めた春くんは私が乗っていた助手席のドアを開けてくれる。
最初にそんなことしなくて良いよって、私は言ったんだけど、したいからさせて……だって。したい気持ちが良く分からないけど、数少ない女性を大事にするのは、この世界ではごく当たり前のことみたい。
「いらっしゃいませ」
店員さんに導かれるままに進むと、ぴかぴかの車がたくさん並んていた。
見るからに車好きな春くんは、好奇心を露わにしてこの車はどうとか店員さんに質問攻めだ。そんな彼の様子を見て本当に車が好きなんだなって、私は思わず笑顔になった。
「……透子さん?」
え?
異世界人の私の名前を知る人なんて、限られている。
最初にそんなことしなくて良いよって、私は言ったんだけど、したいからさせて……だって。したい気持ちが良く分からないけど、数少ない女性を大事にするのは、この世界ではごく当たり前のことみたい。
「いらっしゃいませ」
店員さんに導かれるままに進むと、ぴかぴかの車がたくさん並んていた。
見るからに車好きな春くんは、好奇心を露わにしてこの車はどうとか店員さんに質問攻めだ。そんな彼の様子を見て本当に車が好きなんだなって、私は思わず笑顔になった。
「……透子さん?」
え?
異世界人の私の名前を知る人なんて、限られている。