まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
 深いキスをせずに離れて私を見てうるっと大きな目を潤ませるけど、そのほっぺたを味わうように舐めた。

「お仕置だから、ダメ。悪いおおかみさんは罰を受けるの」

「そんな」

「春くんは、私が許さなくても平気なの……真理亜さんのとこに行くの?」

「そんな! そんな訳ない。俺が好きなのは透子だけだし、真理亜は幼馴染ってだけで……」

 慌てて涙目のままで私を見るけど、春くんは本当に辛そうだ。彼の表情に思わずほだされそうになる。心から必死で、私の事が大好きな可愛い人。

「幼馴染ってだけで、どうしたの?」

 ぺろっと、耳を舐めた。春くんは悶えるように体を捩りそうになるのを、必死で堪えているようだった。

「ううっ、俺は透子だけが好きだし。これからもそうだよ。許してください。お願い」

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